帰り道

キラキラしている夜の商店街を抜けて、そこにある駅から電車に乗って、家路に着く。

ひとりで、てくてく歩く。

 

現実にかえると思うと気が重くて

明日の仕事のこととか、祖母のこととか、自分が今お金が無いこととか(お葬式代などで、お金がなくなってしまった)

四十九日までにやらなきゃいけない事とか、

電車の中や、乗り換えの駅構内などで思いめぐらせる。

 

今日は寒くて

薄手のコートがもう肌寒くて、首に巻いたマフラーをしっかりと巻き直しながら、

つらい…と呟きたくなる。

 

何でだろう。

学生時代の友人たちとは、もう誰とも連絡を取っていないけれど、

私は特別悪い事もしていないのに、幸せからは遠いところに居るような気がしてしまう。

 

いや、みんなそれなりに苦労はしているんだろうけど。

 

この前、学生時代仲良くつるんでいた友人のFacebookを見つけた。

近影を見ると、だいぶ露出した服を着ていた彼女の肌は薔薇の刺青だらけで、顔は笑っていた。

 

学生時代から、そういう兆しのある子だったから、逆に、何十年ぶりかで見る彼女が彼女であると言うことの確信を持つのに、その刺青が一役買ってくれた。

 

彼女は今、幸せなんだろうか。

私だけがいつまでも変わらずに、ここに居るんだろうか。

 

いや、人と比べることはやめよう。もっと辛くなる。