世界一軽いプロポーズの断り方

私はいい歳なのだが、独身である。

今までお付き合いした人何名かにプロポーズを受けた事がある。

ある人には、うん、と言ったり、

またある人にはありがとう…と言ったりしたが、実現せずに今に至る。

 

それはそれで構わないのだが

 

先日、今お付き合いしている彼からプロポーズされた。

 

彼がふとした拍子に

結婚すっか。と言った。

 

私はそれを聞いてパァァと明るい景色が広がるのかと思いきや

未来の景色として広がったのが、 

 

 

狭い2DKのアパート、窓を潰すほどに物が置かれたタバコ臭い部屋、ゴミを捨てない彼、あれやこれやを人に要求する、体調が悪くても心配してくれない彼が思い浮かんだ…

 

うんざりしてすぐに逃げ出す事になる…

そう思った。

なので、私はう〜ん…と少し思案して

やっぱいいや。オメェうるせえからな〜。と簡単に答えたのだった。

んぷぷ

 

彼はショックだったらしく

もうオメェには2度とプロポーズをしねえ、と言っていた。

 

フッ

何がショックだった、だよ!

オメェは結婚する覚悟も優しさも持ってないクセによ!

 

 

そういえば彼にプロポーズされる少し前、私より15歳くらい年上の金持ちのおじさんからプロポーズされた事がある。

 

その人は誰でもいいから結婚したかったみたいで私に好意的ではあったが特別交際してたわけでもなく、告白されたわけでもなかった。

電話で、何て言われたのか言葉そのものは忘れてしまったが、プロポーズもかるかった。

言われて嬉しかったのは、そのおじさんが言った、『もう働かなくていいよ』というセリフだった。

一瞬パァァと花が開いた。でも、まって!

やだ、あんな金持ちだけどアル中のジジイ!!

 

返事をするまで1.5秒!

『あざまーす』と言った。

何言われても、

『あざまーす』しか返さなかった気がする。

おじさんは話題を変えていた。

世界一軽いプロポーズの断り方はこっちかもしれない。