今住んでいる家の最寄駅から電車に乗って、終点の大きな駅までいく途中に実家のある駅を過ぎる。
変わらない懐かしい街の佇まいが、遠くなっていくのを見て
胸が痛くなるのは、夕陽のせいだろうか。
ひっそりと昭和のたたずまいで実家はまだそこに残ってて
父は施設にいて、母と祖母は天国にいて
家は、父が座っていたあの時のままのこたつ布団のシワがそのまま残されている。
もう何分、何時間、何万時間あれから過ぎたのか。
はるか遠い時間がずいぶんと流れて
私はとおくへ来てしまったんだなあ
どこにも行っていないのに